• hamanaka

土づくり、草づくり、牛づくり、人づくり。

農業は食産業。健康にならなきゃダメなんですよ、僕らの牛乳を飲んでくれる人たちが。

斎藤牧場代表

斎藤 毅

酪農の本質を見極める鋭い感性と、土地への強い想い。 現在4代目代表。就農と同時に経営を任される。家族と女性スタッフ、男性スタッフの4名、そして牛やのスタッフで従事。約250頭を飼育している。約90ヘクタールの畑で土にこだわり、草にこだわり、人にこだわる農業を経営。あくまで自前の草で牛を育てることをポリシーとし、土壌や草への思い入れは並々らぬものがある。

現在斎藤さんで4代目になりますが、昔から牧場主になるつもりだったのですか?

子供の頃は跡を継ぐつもりは本当に全くなかったですね。だから酪農とは関係の無い普通高校に通っていました。高校2年の頃、家の牧場が大火事になり牛舎が全焼したんです。今後牧場を再建するか、たたむかという瀬戸際に立たされたときに、初めて跡を継ぐということを考えました。高校卒業後、酪農大学を受験しましたが、酪農の道に進もうと思ったスタートが遅すぎて一般入試で落とされちゃって。ダメだったら実習生をやろうと腹をくくっていたので、そのまま実習生として研修牧場に入りました。普通高校だったために4人いた同期実習生の中でも僕だけ酪農の知識は皆無で、農家の息子なのにそんなことも知らないのか!と怒られる毎日でしたね。厳しかった牧場主に反抗心を持ったこともあったけど、今思うと可愛がられてたんだろうなぁと。多くを語る人ではなかったけれど、挨拶や礼儀はそこでしっかりと教えられました。受精師の資格や大型特殊の免許もそのときに取らせてもらって。社長にはすごく感謝しています。

これから飼育頭数を増やして牧場の規模を拡大する計画はありますか?

これ以上牛を増やすつもりはないですね。自前の草で牛を育てるというポリシーがあって、今の頭数が今の畑の面積で賄えるジャスト。それ以上になると買い餌になってしまいますから。今は注文すれば地球のあちこちから集められた原料で作られた飼料が届く。だけど、せめて草だけは自給しないとダメじゃないかなと思うんです。どんな農薬を使って、土壌にはどんな重金属が混ざっているかも分からないものをコンテナに詰めて日本に送って、牛が食べて人間が搾って、それを人間が飲んで。遺伝子組み換えのトウモロコシや大豆が原料になっている餌を、一日に10キロ、20キロと食べている牛の乳を仮に30年飲み続けたとしたら。さすがに健康に影響があると思うんですよ。僕らはそこに生きる道があるんです。草だけはちゃんと自分たちで採る努力をしている。間違いないことをちゃんとやっている自負がある。僕らのやっていることは食産業。「食」って「人を良くする」って書くでしょ。健康にならなきゃダメなんですよ。僕らの牛乳を飲んでる人たちが。 これから売れる牛乳ってそういう牛乳だと思う。

これからの農業に必要なものはなんだと思いますか?

僕が実習していた牧場ってすごく優秀で、スローガンが「土づくり、草づくり、牛づくり」なんですよ。ただ、今の時代にはそれにもう一つ『人づくり』が加わらなきゃいけないと思う。草を育てて牛を育てるだけじゃ農業はもう成り立たなくなっている。それを管理する人を育成、育てるのがこれからのキーワードだと思っている。意外とみんな優秀な人材をヘッドハンティングしたがるんですけど、そんなことするよりもコツコツと育てていったほうがずっといい。そういう人は裏切らないんですよ。人ってそう簡単に金では動かないから。借金まみれで、月に50万あげるから来いって言われたらそりゃ行くかも知れないけど、そんな人が絞った牛乳が美味いわけが無いでしょ(笑)。どんなものを食べた牛が、どんな人に絞られてこの牛乳ができているのか、はっきりしないと。だから、ガッチリ基礎ができている人を育てられたとき、それは不動のものになって経営は安定しますよね。人がきちっと高い知識を持ってやってくれたら。だから人づくりは本当に大切。人の問題を解決した地域というのは、どこよりも強く酪農をやっているけると思うんです。

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